まずは基本の材料について。
樹木の種類から木材周辺の用語まで、知っておきたいことを簡単にご説明しましょう。

  1. 家具に使われる日本のおもな樹木
    樹木には針葉樹と広葉樹があり、家具には広葉樹の木材がよく使われています。以下は、日本で家具に使われるおもな樹木です。
    針葉樹 スギ、ヒノキ、セン、マツ、イチイ、ネズコ、モミ、サワラ、ヒバ、ミズメ、アスナロ、カヤ、マキ、コウヤマキ
    広葉樹 クワ、キリ、ケヤキ、エンジュ、カキ、カツラ、ホウ、キハダ、シオジ、タモ、クス、クリ、サクラ、トチ、シナ、ナラ、ブナ、ニレ、ミズキ、ハンノキ、クルミ、カエデ、カバ、エノキ、カシ、ムクノキ、ヤナギ、ツゲ、トネリコ、センダン、イスノキ、タブ

  2. 板材の言葉
    材料の説明などでよく使われる言葉です。

    ●木取り(製材){きどり}
    丸太から板材や角材を製材することです。一本の木からどれだけの、どのような板を取り出せるか、板目にするか、あるいは柾目の突板に仕上げるかなどは、熟練の職人が長年の経験により判断します。

    ●木裏・木表{きうら・きおもて}
    板材で樹芯(年輪の中心)側を木裏、樹皮側の面を木表といいます。しっかりと乾燥された板でも、長年使っていると、木表側が凹み、木裏側が出る形に反ってくることがあります。熟練の職人によって作られた家具は、この木裏と木表の反りも計算されています。

    ●柾目{まさめ}
    木材の切断面に表れる木目の呼び方のひとつ。丸太を、樹芯に対して直角な放射状に挽いた場合にでる板の模様で、年輪の筋がすべてまっすぐ揃った平行な線、いわゆる縞模様となって表れます。板目より製材のロスが多いため、一本の丸太から取れる量が少なくなります。また、幅が広い無垢の一枚板ともなると、樹齢が高く太い木からしかとれず、大変貴重なものといえます。柾目の板は変形しにくいこと、まっすぐに整った美しい木目が楽しめることなどが特徴です。

    ●板目{いため}
    木材の切断面に見られる木目の呼び方のひとつ。丸太を木の直径と平行に挽かれた板の模様で、年輪の筋が等高線や筍の断面のような楕円や山の形を描くようにさまざまな形を見せている線となって表れます。柾目より製材のロスが少ないため、幅の広いものが必要な場合は板目の方が選択の幅が広がるといえます。模様は木の種類によって違い、同じ幹でもその位置(上か下か、外側か中心か)、さらに切り出し方によっても異なるため、ひとつとして同じものがない、天然木ならではの面白さがあるのが特徴です。

    ●杢目(杢){もくめ(もく)}
    木目のなかでも、とくに装飾的価値のあるものは、杢目または杢とよばれます。 ブナやナラなどに現れる縞状の模様の虎斑杢、ケヤキやクワなどに現れる牡丹花模様の牡丹杢、カエデなどに表れる鳥眼杢、ケヤキなどに表れる玉状模様の玉杢というように、模様の形によって名称がついたものがあります。無垢の家具では、杢の美しさが価格を大きく左右することもあり、ひとつの重要ポイントになっています。

    ●単板{たんぱん}
    スライサーやロータリーレースといった機械を使って切り出した薄い板。ロータリーレースは丸太を、ちょうど大根のかつらむきのようにして剥き、一枚の板にします。厳密にいえば違いますが、一般に「ベニヤ板」といって思い浮かぶもの、といえばわかりやすいでしょう。

    ●突板{つきいた}
    機械を使って薄く切り出した板のなかでも、装飾のため表面に使われることの多い板。そのため、化粧単板ともよばれています。ほかに天然化粧単板、天然銘木単板、天然突板単板などの言い方もあります。「突板貼りです」という場合は、この突板が家具の表面に使われているという意味です。

    ●合板{ごうばん}
    単板を、接着剤で張り合わせたもの。木材の繊維の方向が直角に交わるよう、交互に奇数枚重ね合わせ、一枚の板に仕上げます。曲げや成型などの加工がしやすく安価なのが特徴です。近年は「プライウッド」とも呼ばれています。

    ● 無垢板{むくいた}
    合板ではない板。耐久性や保温性に優れ、質感や見た目が良いのが特徴です。木から厚さ数ミリから必要な厚さに切り出したそのままの状態である一枚板のほかに、複数の板をあわせて木材を有効利用するハギ材、集成材などがあります。
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